知識は今まで通り大切だが、新傾向問題は人生の為に必要な力をやしなってくれる|青梅、武蔵村山、東大和の英会話・学習塾なら「学び舎オアシス」

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2017.11.11
合格実績(入試・検定試験)
知識は今まで通り大切だが、新傾向問題は人生の為に必要な力をやしなってくれる

求められる学力観が変化している


以前は「学力」といえば、「どれだけ知っているか」、つまり「知識量」でした。もちろん今でも「知識」が大切であることは変わりません。

しかし、最近になって、「知識」と同じくらい、思考力・判断力・表現力も大切だと考えられるようになってきました。

ですから、新傾向問題も、資料を読み取ったり、複数の資料の関係から何かを判断したり、その結果を、与えられた条件にそって短文記述で答えたり、といったものが増えているのです。

社会が世界規模で大きく変化しつつあります


21世紀になってからの社会の変化は目まぐるしく、この社会では、知識だけではなく、自分で考え、判断する能力こそが高く評価されます。また、さまざまな人に自分の考えを伝える能力や、相手が言いたいことを正しく理したりする能力も求められます。もちろん、そのときの言葉は日本語とは限りません

このように、社会で求められる人物像が世界規模で大きく変化しています。高校入試の変化も、それを反映させたものなのです。

大学入試問題も変わりつつあります


東京大学は16年度入試から推薦入試を導入しました。また、お茶の水女子大学では17年度入試からAO入試の新しい形式として、文献・資料をもとに自論を練り上げ、グループ討論などを行う「図書館入試」や、実験やデータ分析を行う「実験室入試」が実施されています。

いずれも入試においても知識量を重視してきた日本のトップクラスの大学がその方向を大きく切り替え、しかも、求める新たな学生像を示したものとして話題になっています。

東京大学の五神 真総長この変革の目的について「増え続ける地球規模の課題に対処するためには、多様な人々が知恵を出し合い、それを活用し、連携協力して行動を起こす「多様性を活力とする協働」が必要」と語っています。

センター試験も生まれ変わります


これまで行われてきた大学入試センター試験は、2020年度から「大学入学希望者学力評価テスト」に生まれ変わります。

新テストの詳細は検討中ですが、大きな変化としては、英語が民間の資格試験の利用に切り替わります。これは、従来の「読む」「聞く」能力に加えて、「書く」「話す」能力も評価の対象とするため、民間の資格試験に蓄積されているそのノウハウを活用しようというものです。

また、センター試験は正解を選択肢から選ぶマークシート式問題でしたが新テストでは、文系・理系を問わず80字程度の文章を記述して答える問題も出題されることになっています。

思考力・判断力・表現力も評価できる制度へと切り替えが図られているのです。

これは私立大学の入試においても例外ではありません

正解が1つとは限らない、自分の考えを書く問題も増えてきます。


公立高校の入試では、確かにこれまでも記述式の問題が出題されてきました。

その多くは、解答としての文章がほぼ絞られるもの。正解かどうかの判断がしやすいものだったということができるでしょう。「記述式」ではありますが、解答者が自由に文章を書くという形式の出題は、小論文などに限られていました。

新傾向問題では記述式の問題の正解が1つに絞られるとは限りません。

例えば、資料を示され、「この資料を見たうえで、○○についてあなたの考えを述べなさい。」といった問題も考えられます。自分の考えを書くわけですから、「正解」が1つに絞られるということはないのです。

こういった問題では「あなたの考え」が正しいかどうかではなく、どうしてその答えをもったのか、その理由が論理的に述べられれているかどうかが問われています。

日常生活がテーマとなることが多いようです


社会の大きな変化に対応した新傾向問題・・・・などというと、題材も国際問題や、環境問題についてのものが出題されるのではないかと心配されるかもしれません。

しかし、これまでに出題された問題を見てみると、そういったものはあまり出されていません。むしろ、日常生活がテーマとなることが多いようです。これは、大きな題材を揚げて問題をいたずらに難しくするのではなく、一般的な中学生にとって無理のない題材を扱うことで、日常の事象に興味・関心をもたせることさらに既習の知識を日常生活にどう生かしていくのかを考えさせたいということの表れでしょう。

ことさら時事問題について情報を収集するといったことは必要ありませんが、日頃のニュースにひと通り目を通し、ときどきは家族で意見を交換してみるといったことは、役に立つかもしれません

複数の資料を比較したり、関連づけたり、自分なりの予測や仮説を立てるところが大きく違います


今までも理科や社会では、これまでも資料を読んでそれについて答える問題は出題されていました。

それらの問題は、資料の中に示されたデータや条件などを読み取り、それを使って計算したり、判断したりすればよいものがほとんどでした。「読み取り」が重視されていたといっていいでしょう。

新傾向問題では、複数の資料を比較したり、関連付けたりすることで、自分なりの予測や仮説を立て、それに基づいて問題を解いたり、自分なりの考えを述べることになりますつまり、資料を読み取ったあと、どう考え、どう判断していくかが問われるということができます

基礎基本ができていることは、今まで通り絶対条件


思考力・判断力・表現力を問う問題が重視されるようになるというと、「知識を覚える必要はなくなるのではないか」と思う方もいらっしゃいますが、大きな間違いです。

思考力・判断力・表現力はそのベースとなる「知識」があって初めて生きてくるものです。基礎的な知識を持っていなかったら、考えたり、判断したり、それを文章にまとめたりすることはできないからです。

実際の入試でも、問題の多くは「知識」を問うもので構成されるという従来の形はい今後も続いていくでしょう。その上に、思考力・判断力・表現力を問う問題が加わっていくととらえるべきなのです。

丸暗記ではなく、「どうしてそうなるのか」を理解していれば、決して難しくはない


知識は十分にあるのに、思考力・判断力・表現力がなかなか追いついてこないという場合、知識がただの丸暗記に終わってしまっていることが考えられます。

資料の検討には、「どうしてそうなるのか」という根本的な原理・原則の理解が必要です。そこまで知理解できているからこそ、初めて見る資料の分析に、どの知識を使えばいいのかを判断できるのです。

その結果を文章にまとめるにはなおのことです。根拠を明確に示すことができなければ、読んだ人を納得させることのできる文章にはならないからです。

従来通り「知識」を覚えることも大切だと述べてきましたが、「覚えればいい」「丸暗記でいい」という学習では通用しないことを忘れないでください。

これから、あらゆる分野でどうしても必要になる力


従来型の入試問題であっても、受験対策の学習が楽だったわけではありません。

それに加えて新傾向問題に対応するための準備もしなければならないとなると、受験生にとっては負担が大きくなることも考えられます

それでもあえて出題するのは、子供たちの未来にとって、これらの力がどうしても必要になるからです。

公立高校の入試ですから、特別な勉強ができる生徒だけを求めているわけではありません。むしろ、「中学校で、ここまでの能力をつけてほしい」という思いが、入試問題に表れていると言えるでしょう。

つまり、知識に加えて思考力・判断力・表現力を義務教育の中でしっかりと身につける必要がある社会が、すでに始まっているということなのです

高校受験は未来をつくる過程の1つだと考えて


中学生の学習目標は、「高校入学」ではありません。高校卒業後に続く長い人生をどう歩んでいくか、そのために力と考えをもつことが中学校で学ぶ意味だと言えるでしょう。

希望の進路の第一関門が高校受験だということはあるでしょう。高校でも、多くのことを学びますが、それでも高校の3年間は、子供たちが自分の未来へ進むため過程の1つなのです。

高校受験に向けての勉強という言い方をしますが、そこで身につけたことは高校卒業後の人生にも大きく関わってきます。基礎的な知識でしっかりとした土台をつくり、新傾向問題にも対応できるような思考力・判断力・表現力に磨きをかけていくことは、実は子供たちが自分の未来を創っていくことでもあるのです。